マツダは5月10日、2025年3月期の業績見通しについて、連結売上高が5兆3500億円(前期比10.8%増)、営業利益が2700億円(同7.8%増)を見込むと発表した。売上高は3期連続、営業利益は2期連続で過去最高を更新する見通し。「ラージ商品群」の4車種が出そろい、北米では初の年販60万台が射程に入った。

24年3月期は営業利益が2505億円(同76.4%増)と過去最高だった。米アラバマ工場の2直化などで工場稼働率が改善し、世界生産台数が121万9千台と同7.4%増えた。為替も前期から対米ドルで9円、ユーロで16円の円安となったことが奏功し、通期で535億円の増益要因となった。値上げや商品構成の改善も1252億円の増益要因だ。

25年3月期の世界販売は140万台と同12.8%増を見込む。このうち60万台は北米で前期より16.7%増える予想だ。今秋、欧州で発売を予定する「CX-80」を含め、ラージ商品群のラインアップが出そろうほか、北米では「CX-50」のハイブリッド車を投入する。

為替は24年3月期から円高に振れると想定し、100億円の減益を見込む。原材料費や固定費の上昇を商品構成の改善やコスト削減で相殺して増益を目指す。