三精テクノロジーズの「SR-02」は、ロボット制御システム「V-Sido」(ブシドー)を採用。4名が搭乗した状態で歩行が可能
ツバメインダストリの搭乗型ロボット「ARCHAX」。実際に乗って操縦できて、しかも市販されている
ホンダのUNI-ONEはゲーム感覚で試乗できて、最後に試乗の様子がダウンロードできるQRコードももらえる
安定感のある走りが魅力のトヨタのC+walk S
トミカコーナーのコラボトミカ展示。人気キャラクターや映画のトミカが多数並ぶ
リカちゃんブースにはインスタ映えしそうなパネルも用意されている
Out of KidZaniaのスズキブース。スズキのウエアを着て、専用アプリで世界に1台のモビリティが作れる
モータースポーツエリアではレースを戦い抜く高性能マシンがずらりと並ぶ
キャンプが流行してしばらく経つが、未だその人気は衰えず。憧れのキャンピングカーが一気に見られるのは魅力的
Tokyo Future Tourは幅広い層がモビリティに興味が持てるような工夫が詰め込まれている
可動式のシートに座り、ドローンの映像を観ていると、実際に空を飛んでいるかのような気分になる
中身は何も入っていないように見える住友金属鉱山のDOWN-LESS DOWN JACKET。不思議だが、説明を聞くとなんとも面白い

「東京モーターショー」から名称を一新した「ジャパンモビリティショー2023」が東京ビッグサイトで賑わいを見せている。「乗りたい未来を、探しにいこう!」と題し、会場では自動車メーカー各社の最新モデルの展示から、これまでの自動車ショーの枠にとらわれない新たなモビリティの体験、さらに音楽ライブやお笑いライブまで、見どころは尽きない。スケールアップした4年ぶりの祭典を、日刊自動車新聞電子版の編集メンバーが独自の視点で気になるポイントを紹介する。会期は11月5日まで。

 

クルマに興味がなくても見どころは多い

クルマ嫌いではなく「クルマは好きでも嫌いでもない」という人は意外と多いと思う。でも、周りにはクルマ好きがいて「次の休みにはジャパンモビリティショーに一緒に行ってみない?」と誘われれば、大きなイベントで1日楽しめそうだし「まぁ行ってみようかな…」となるもの。そんな“お連れさま”に日刊自動車新聞電子版の編集メンバーが実際に会場を回り「面白い!」と思った見どころを紹介しよう。

今回はモビリティショーというだけあって、クルマやバイク以外の乗り物も展示や試乗が多く用意されていた。私見だが、宇宙や空未来を感じさせるものと、生活に根付きそうなものの2パターンが多かったと思う。その中でもSF映画が好きな筆者は、単純にそういったジャンルに出てきそうなものに反応してしまう。

例えば三精テクノロジーズの、人が乗車した状態で四足歩行する「SR-02」(Tokyo Future Tour内に展示)はアノ映画に出てきそうではないか! と、動くところを見ただけでテンションが上がる。これと同じノリで、ツバメインダストリの搭乗型ロボット「ARCHAX」(南ホール4階)は、このロボットに乗って実際に操縦できると思っただけで楽しくなった。こんな風に自分の趣味と照らし合わせて楽しめる展示を探してみてほしい。

生活に根付くモビリティは試乗が可能なものも多い。「Personal Mobility Ride」として、西2ホールに室内の試乗コースが用意されており、ジャパンモビリティショー公式サイトでは試乗時間の3時間前から予約を受け付けている。今回、筆者も“お連れさま”に協力を依頼して写真を撮らせてもらったが、ホンダの「UNI-ONE」とトヨタの「C+walk S」に乗車した。自分が乗るとなればお連れさまのテンションだって上がるもの。ぜひ会場を見て回るだけでなく、体験してほしい。

 

お子さま連れなら南3・4ホールは外せない

小さな“お連れさま”がいる場合は、南3・4ホールへ行っておこう。ここには販売所もついているトミカコーナーやリカちゃんブース、子どもが職業体験できる子どもたちが働く街「Out of KidZania in JAPAN MOBILITY SHOW 2023」もある。残念ながらOut of KidZaniaの事前予約枠はすでに埋まってしまったようだが、会場ではオンラインの当日予約も可能なのでチェックしてほしい。

また、小さな“お連れさま”が一緒に楽しんでくれそうなエリアは東7・8ホールにもあって、こちらにはモータースポーツエリア(東7ホール)とキャンピングカーエリア(東8ホール)がある。

モータースポーツエリアは「レースに参戦した車両が展示されるだけでしょ?」なんて侮ってはいけない。eモータースポーツイベントが行われており、会期中は誰でも体験できる試乗コーナーも設置されていて、リアルな展示車とオンラインでのモータースポーツイベント両方が楽しめる。

キャンピングカーエリアは日本RV協会とのコラボで、35台ものキャンピングカーが展示されている。住めそうなものから、テントの代わりになる小ぶりなものまで様々だが、お子さまだけでなく旅好き、アウトドア好きの方もワクワクするようなエリアだ。

 

Tokyo Future Tourはお連れさまにおすすめ

ジャパンモビリティショーの主催者プログラム「Tokyo Future Tour」は、実はこのクルマ好きじゃなくても楽しめる…企画のおすすめにバッチリ当てはまる。ただ、こちらのプログラムに関しては、別の記者が記事化しているので、ぜひそちらをじっくり読んでほしい。

部分的に紹介すると、このTokyo Future Tourの中には、コロナ禍に全国の桜をドローンで撮影しオンラインでお花見を体験できるように企画したドローンエンタテインメントとトムスの共同ブースがある。可動式のシートと映像を組み合わせて、ドローンの映像をよりリアルに体験しているような感覚を得ることができる。住友金属鉱山が展示する「DOWN-LESS DOWN JACKET」は、羽毛を使わないのに生地自体が発熱することで、空洞構造のダウンジャケットなのにとても暖かいという、不思議な最新技術だ。

 

これだけ見どころがあれば、クルマに関心のない“お連れさま”でも楽しめることはたくさんあるに違いない。ぜひ、ラストチャンスとなる11月最初の三連休はジャパンモビリティショーに足を運んで、ここでしか出会えない楽しさやワクワクを体験してきてほしい。