三菱自、人型ロボットを2027年に量産 京都工場で月1000台規模 東大発スタートアップと協業

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  • 2026年7月10日 05:00

三菱自動車は7月9日、ロボット開発スタートアップのハイランダーズ(増岡宏哉CEO、東京都豊島区)と人型ロボットを共同開発し、国内で量産を開始すると発表した。三菱自の京都製作所京都工場(京都市右京区)で、2027年までに生産を開始する。月間生産能力は1000台規模を想定する。日本の自動車メーカーが人型ロボットを量産するのは初めて。まずは、三菱自の自社工場で人型ロボットを導入し、使用データと運用の知見を蓄積する。

同日、両社はロボット開発と生産協業に関する基本合意書を締結した。都内で開いた締結式で、三菱自の加藤隆雄取締役会長兼代表執行役CEOは、人型ロボットの量産化について「量産設計、品質保証、耐久・安全設計、生産技術などものづくりで培った強みを新たな領域で活用する挑戦となる」と語った。

ハイランダーズは東京大学発のスタートアップで、汎用人型ロボットをはじめ、四足歩行ロボットの開発、ロボット用シミュレーターの提供などを行っている。三菱自はすでにハイランダーズに少額出資しているが、今回の協業を機に追加出資を計画している。三菱自が量産する人型ロボットは、ハイランダーズが開発した「N」というモデル。頭部にカメラなどのセンサー類を集めたほか、5本の指、全長、重量などを人間に近づけたのが特徴だ。

両社が人型ロボットの量産に乗り出す背景には、国内の深刻な労働力不足がある。両社が開発する人型ロボットは、「フィジカルAI」と呼ばれ、人工知能(AI)が機械を自律的に動かすもので、製造現場での活躍が期待されている。ハイランダーズの増岡CEOは「フィジカルAIという産業領域において、世界のビッグテック企業に対抗できる日本発のプレーヤーが存在していない」と述べ、国内の人型ロボット生産に意欲を示した。

三菱自では、まず量産を計画する京都工場で人型ロボットの導入を検討する。同工場では主にエンジンを生産するが、加藤CEOは「エンジンの組み立てラインは比較的小さな範囲で作業することが多い。いきなり車両組み立てラインだとスピードも速く大きな動きを必要とするので最初は適さない」と説明した。

人型ロボットを巡っては、自動車メーカーではかつてホンダが「アシモ」を手掛けていた。近年では、米電気自動車(EV)大手のテスラが自社開発のAIと車両生産の知見を生かした人型ロボット「オプティマス」の量産を計画している。自動車メーカーに限らず、国内で人型ロボットを量産するのは「おそらくわれわれがトップバッターになる」と加藤CEOと述べ、新たな事業領域への参入に自信を示した。

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