コスモ石油は7月9日、四足歩行ロボットを活用した設備点検の実装を目指すと発表した。製油所の保全作業にデジタル技術を適用し、稼働率アップを図る。設備点検するロボットの自律走行やデータ取得を試験的に行う現場検証を、5月下旬に堺製油所(大阪府堺市)で実施した。将来の実装に向けて評価と課題を検証し、国内全製油所で複数の設備点検ロボットの導入を目指す。
米ボストンダイナミクス製の四足歩行ロボットにカメラやセンサーなどを装備し、堺製油所の排水処理設備エリアを安全に自律走行して、さまざまなデータを取得できるかを検証した。東北エンタープライズ(名嘉陽一郎社長、福島県いわき市)が協力した。
製油所は稼働から50年以上経過している装置もあるが、現在はオペレーターが主に視覚などの五感を使って点検している。ロボットを活用することで、予知保全の精度向上や作業者の安全性向上、業務効率化などの効果が見込まれる。
四足歩行ロボットは階段も自在に移動できる。カメラで製油所内にある計器を読み取り、画像を人工知能(AI)が解析する。サーマルセンサーや音響センサーを使って熱や音を解析して機器の異常を検知するほか、超音波センサーがガスや蒸気漏れを検知する。ロボットを通じて点群データを取得して仮想空間上に再現するデジタルツインを構築し、異常があった場合、現在と過去のデータを比べて原因調査などに役立てる。
同社では設備点検業務のロボットの活用を段階的に推進する。今回の実証結果から、自律走行の安定性、データ取得精度を検証するとともに、取得したデータを解析して異常検知を高度化する。総合的な適用可能性を確認してから、製油所1カ所に本格導入する。その後、他の製油所にも導入するとともに、ロボットの導入台数も増やしていく。

















