自動車関連の団体や事業者が、大型連休を前に「車内熱中症」への注意を呼び掛けている。
日本自動車連盟(JAF、坂口正芳会長)は、車内温度とエアコン作動中の乗員の水分喪失量をテーマとした動画2本を4月下旬に、動画共有サービス「ユーチューブ」の公式アカウントに投稿した。本格的に気温が高まる今の時期から、ドライバーに熱中症のリスクを訴えている。
動画は、2025年9月に検証した結果で構成。日なたに駐車した場合は、エアコンの停止から5分ほどで、運転席の車内温度が38度まで上昇。90分後には53度になり、暑さ指数が「危険」レベルになった。一方、日陰の場合は気温の上昇ペースを抑えられたものの、90分後は33度と、指数が「警戒」レベルだった。
もう一つのテストでは、25度に設定したオートエアコンを稼働させた車内で50分間過ごした乗員の状態を調べた。体内から失われる水分量は後列になるほど多かった。3列目の座席に座った人は、500ミリリットルのペットボトル1本分に近い水分量が失われる結果となった。
車内に入る紫外線(UV)や温度上昇を緩和する方法の一つとして、キーパー技研では自動車用フィルムの活用を提案している。同社は3月に、「遮熱キーパーフィルム」を、コーティングや洗車の専門店「キーパーラボ」で販売を始めた。車両後方のガラスに貼り付けることで、車内の温度上昇を抑える。価格は車両のタイプによって異なるが7万4800円からで、これよりも性能を抑えたエコノミータイプも用意して普及に力を入れている。
なるべく移動時間を短くし、車内の滞在時間を減らすことも対策につながりそう。ナビタイムジャパン(大西啓介社長、東京都港区)は4月下旬に、リアルタイムで道路交通情報を提供するアプリケーション「渋滞情報マップbyナビタイム」内に「迂回ルートマップ」機能を追加した。
新機能は25年の大型連休時に使われた同社のカーナビアプリの走行実績を分析し、渋滞多発区間で高速道路と比べて所要時間が短かった一般道の抜け道を表示する。ドライバーは渋滞の有無だけではなく、高速道と一般道でどちらが早く移動できるか判断しやすくなっている。
これからの時期は、気温が高まりやすくなってくる。大型連休に限らず、ドライブが楽しい思い出になるよう、事前に十分な対策をしておくことが必要だ。

















