2025年度の外国メーカー車販売、7年ぶり前年上回る テスラ・BYDがけん引 人材教育や販促策が効果

  • The Paper, 自動車流通・新車ディーラー
  • 2026年4月16日 05:00

 2025年度の外国メーカー車の販売台数が前年度比3.4%増の23万8081台となり、7年ぶりに前年を上回った。テスラと中国・比亜迪(BYD)車が倍増したことが一因だ。電気自動車(EV)をメインとしている両社は国内で実店舗の拡充を進めており、併せて強化している人材教育や販売促進策などが効いた格好だ。一方、足元では国産車勢もEVに本腰を入れている。相乗効果でEV市場が拡大するか、競争激化で需要が分散するか、26年度は今後の輸入EV市場の動向を左右する転換点になりそうだ。

 日本自動車輸入組合(JAIA、ゲルティンガー剛理事長)のまとめによると、25年度はテスラが大半を占める「その他」が24年度と比べて2.1倍の1万3717台だった。BYDは2倍の4536台を販売した。BYDは25年度後半に納車を開始したプラグインハイブリッド車(PHV)「シーライオン6」も含まれるが、多くはEVだ。

 特に、テスラは、ボルボ(1万1743台)やポルシェ(9361台)を超え、輸入車ブランド別で6位にまで上昇した。25年度に、前年と比べて販売拠点数を2倍に拡大したことに加え、営業スタッフの再教育に取り組んできたことで販売力が高まったという。在庫車を対象にした割り引きや低金利施策なども積極的に打ち出したことも、顧客に支持されたとみられる。

 加えて、26年1月に「クリーンエネルギー自動車(CEV)導入促進補助金」が、大幅に増額されたことも追い風となった。「モデルY」と「モデル3」は、いずれも127万円の補助額となり、割安感が高まった。実際、1~3月の販売台数は前年同期比2.4倍の約5100台になった。同期の販売台数はミニ(4479台)やアウディ(5157台)と同等の水準で、輸入車ブランドで上位5位に入った。テスラジャパン(東京都港区)の橋本理智社長は、「1店舗当たりの販売台数は、すでに輸入車トップになっている」と明かす。

 BYDはCEV補助金が1月、4月と段階的に減額されたが、少なくとも3月まではプラス成長を維持している。1~3月の販売台数は、同2.1倍の1271台。「シーライオン6を出したことで来店が増え、EVの『シーライオン7』を購入してくれる顧客もいる」と、新型車効果が波及した格好だ。

 ただ、4月以降の補助金は15万円にとどまった。7月にも発売する軽自動車のEV「ラッコ」の補助額は分からないものの、同社として初の日本専用車の導入に向けて逆風が吹いているのは事実。BYDオートジャパン(横浜市神奈川区)の東福寺厚樹社長は、「日本の顧客のために心血を注いできた車をアピールしてわれわれへの親近感を醸成していかなければ」としている。

 (水鳥 友哉)

関連記事