トヨタ自動車の佐藤恒治社長は2月6日、同日に発表した役員人事に伴う記者会見で「トヨタと産業の未来のためには経営チームのフォーメーションチェンジが必要」と社長交代の狙いを説明した。2023年6月の社長就任から3年での交代となり、今後は日本自動車工業会(自工会)や日本経済団体連合会(経団連)などで経済活動に軸足を置く。
佐藤社長は「トヨタは稼ぐ力を高めることが重要な局面にある。これまで2年、足場固めしてきたが、ギアチェンジして生産性向上や良品廉価を追求するフェーズに入る。一方、日本の自動車業界の国際競争力を守っていくには、業界が一丸となり協調領域を拡大させ、日本の勝ち筋を見つけなければならない」と社長交代に至った背景として、トヨタと自動車業界を取り巻く環境変化を説明した。
その上で、今後は「副会長、CIO(チーフ・インダストリー・オフィサー)として、自工会や経団連などで産業に軸足を置く。トヨタと産業をつないで業界連携の実践スピード上げるため、今まで以上に現場で動き回りたい」と話した。
佐藤社長は、自工会会長や経団連副会長など複数の公的な要職を担う。6月に開催予定の株主総会で取締役も外れる。
近健太執行役員に対しては「財務に明るく、ウーブン・バイ・トヨタ(WBT)のCFO(最高財務責任者)として、外からトヨタを見て改革を推進してきた経験を持つ。機能軸にとらわれない全体最適の取り組みを進めていく上でリーダーシップを発揮してもらえる」と期待を込めた。
一方、近執行役員は、今後の執行体制や経営方針について「今日時点ですべてを見通して、今後の方向性がすべてクリアにはなっていないのが正直なところだが、豊田会長や佐藤社長など、ほかの執行メンバーと相談しながら、4月以降の方向性やチーム編成を考えいきたい」と述べた。
また、WBTのCFOとしての経験を生かし「トヨタと近い会社だが一緒ではない。そこからトヨタを見れた経験は大きい。トヨタのすごいところ、ちょっとなと思うこともあったので、それはぜひ生かしていきたい」と意気込みを示した。


















