旭化成と三菱ケミカル、水島のエチレンプラントを停止 三井化学の大阪工場に集約

  • 自動車部品・素材・サプライヤー
  • 2026年1月28日 05:00

旭化成、三井化学、三菱ケミカルの3社は1月27日、2030年度をめどに、西日本のエチレンプラントを三井化学が保有する大阪地区の拠点に集約すると発表した。集約に伴い、エチレン生産能力は半減する。三菱ケミカルと旭化成が折半出資する岡山県水島地区のプラントは操業を停止し、跡地は3社共同でグリーン化関連での活用を検討する。

西日本に各社が保有する2基のエチレン製造設備について、新たに3社で共同事業体(JV)を設立して集約することで合意した。三菱ケミカルと旭化成が折半出資する水島工場(岡山県倉敷市)のエチレン製造設備を停止し、三井化学の大阪工場(大阪府高石市)に集約して3社の共同運営に切り替える。経済産業省の「令和7年度排出削減が困難な産業におけるエネルギー・製造プロセス転換支援事業」を活用する。投資規模212億円のうち104億円を上限に補助金交付を受ける。

設備統合は30年度をめどとし、出資比率は3社の引き取り量の比率に基づいて決める。統合に伴い、3社の西日本におけるエチレン年間生産能力は95.1万トンから45.5万トン(定期修繕実施年)に半減する。

水島地区では今後、旭化成が開発中のバイオエタノールからエチレンやプロピレンなどのグリーン基礎化学品を製造する初期生産設備を設置する。34年度に3社共同での商用生産開始を目指す。プラント跡地のグリーン化用途での活用も検討する。

3社は24年5月、西日本に有するエチレンプラントのグリーン化で検討を開始したと発表。同11月には生産体制の最適化でも合意し、25年9月にはJVの設立を前提とした有限責任事業組合を立ち上げるなど、再編策を進めてきた。近年は中国の過剰供給などを受け国内プラント稼働率が低迷し、化学各社にとって収益の足かせとなっている。企業の垣根を越えた再編で、維持管理コストが重くのしかかる石油化学事業の止血を図る。

関連記事