―開発では高い走行性能にこだわった
「プラットフォーム(PF)がEV専用になり、車体剛性が向上した。車体骨格もコンパクトにでき、ガソリン車と共通のPFと比べて振動も抑えられ、スムーズな走りと静粛性に貢献している。リアサスペンションもマルチリンク式となり、路面からの突き上げをいなすことができる。日本仕様は専用のバネやスタビライザーにして乗り心地重視のセッティングとした。欧米向けの仕様では走行速度が早いため、操舵性を重視している。専用PFの素性が良いので、どちらに振ることもできる」
―航続距離が700キロメートルを超えた
「輸入車でも700キロメートル超のEVは存在するが、大容量電池を積んでいる。リーフは容量78キロワット時で実現しており、効率に優れている。要素として大きいのは空力性能だ。例えば内燃機関の場合、熱効率は一般的に30~40%だがモーターの効率はすでに90%以上。エネルギー効率を1%改善するためには空力などに手を入れないと難しい。熱マネジメントシステムもかなり効いている。車内で発生した熱は『もったいない精神』で、とにかく余すことなく活用する」
―ガソリン車からの乗り換えは進むのか
「新型車の性能があれば、過度に気にしなくてもいい。初代リーフは航続距離が短く、急速充電にも時間がかかった。新型であれば(ガソリン車から)違和感なく乗り換えられ、使い方の幅も広がる。日本は海外に比べると充電器の故障も少ない。『ルートプランナー』を使えばグーグル経由で急速充電器が使用できる状態かも把握できる。スマートフォンで調べる必要もなくなる」
―機能を充実しながら価格は先代並みに抑えた
「3代にわたっての開発でコストに関するノウハウが蓄積され、バッテリー価格も下がった。細かな企業努力でコストを吸収することで実現した」
―ライバルもEVの価格を下げている
「EV市場が拡大するチャンスになる。選択肢が増え、価格も熟れ、多くのユーザーに『買い時』と思ってもらえるチャンスではないか。複数のEVを比較した上でリーフを選んでもらいたい。まずはEV市場を広げたい」
―普及価格帯のEVが増える中、今後の開発の方向性は
「リーフ以外にもプレミアム層には『アリア』、安価なEVなら『サクラ』がある。それぞれの顧客のニーズに応じて適切なクルマを展開していく。あとは各市場の大きさによって変化するだろう」
―EVの世界市場では中国の地場系自動車メーカーが存在感を増しているが、対抗できるのか
「例えば中国市場と欧州市場ではニーズが異なる。中国では知能化や室内のラグジュアリーさ、乗り心地が重視される。欧州では走行性能や電費が重要だ。日本市場に参入している中国地場系のEVと比べれば、走行性能や信頼性の面で日産に競争力があると考える」




















