日産自動車が8月3日に発表した2026年4~6月期業績は、営業利益が778億円、最終利益が37億円となり、2年ぶりに黒字に転換した。構造改革によるコスト削減効果が利益を押し上げた。売上高は前年同期比9.5%増の2兆9642億円と、2年ぶりに増加した。通期見通しは、中国市場の厳しさから世界販売見通しを期初発表値から15万台少ない315万台に下方修正したものの、コスト削減策や為替影響などを見込み、業績見通しは据え置く。
イヴァン・エスピノーサ社長は同日、横浜市西区の本社で開いた決算会見で「4~6月期はコスト削減活動がさらに進み、600億円の改善を果たした」と構造改革の手応えを示した。
営業利益の増減要因では、コスト削減効果に加えて円安による為替影響で350億円、販売構成変化などで237億円のプラスとなった。
中東情勢の影響については、代替ルートを確立し供給は改善するものの、原材料高の影響は営業利益ベースで235億円のマイナスとなった。エスピノーサ社長は「収益性を押下げる環境が続く」と警戒する。
同期の世界販売は、同0.9%減の70万1000台となった。主力市場の北米をはじめ中国や日本で前年実績を上回ったものの、欧州が2桁減となるなど、その他地域で販売が減った。通期見通しは日本や米国の台数は据え置いたが、中国は電気自動車(EV)の販売競争が激化していることから、期初発表から13万台減る見通しを示した。
中国販売が想定を下回る一方で、収益見通しは据え置く。エスピノーサ社長は構造改革について「予定よりも3四半期前倒して実現している」と述べ、中国の販売減や中東リスクをコスト改善策などでカバーする考えだ。


















