デンソーの林新之助社長は4月28日、ロームへの買収提案取り下げを正式に表明した。ローム側の賛同が得られなかったためで「これ以上協議しても、両社の企業価値向上のシナリオが描けないと判断した」と説明した。
ただ、両社は昨年5月にアナログ半導体の共同開発で合意しており、今後も協業を進めていく考えを示した。
同日の決算発表で表明した。デンソーによると、複数回協議を行ってきたが(対応を検討してきた)ロームの特別委員会などから賛同を得られなかった。ただ、林社長は両社の協業は有効で「技術開発と生産での価値向上がある。技術開発では(民生用と車載向けで)共通項を共通仕様にできるし、生産では、設備を個別に持つのではなく、民生と車をつなぐライン展開も見込める」と強調した。
その上で、「100%(買収)という形にこだわるわけではなく、製品競争力が高まるかどうかを重視する。国際競争力を高められるかがモチベーション(動機)になっている」と述べた。
さらに林社長は「協業についてさまざまな選択肢を排除せず考える」とし、協業を検討しているローム・東芝・三菱電機の3社連合を含めて、幅広い企業と半導体分野で協業していく姿勢を示した。
一方、ロームも同日、デンソーの買収提案に関する検討を終了すると発表した。協業については進めていく考えも示した。


















