日野自動車は6月10日、小型トラックやトヨタ自動車からの受託生産などを手掛ける羽村工場(東京都羽村市)をトヨタに移管する契約を結んだと発表した。2026年4月1日付で譲渡する予定で、譲渡額は1500億円。日野が100%出資の新会社を設立して羽村工場の事業を承継した上で、日野が保有する新会社の全株式をトヨタに譲渡する。日野は三菱ふそうトラック・バスとの経営統合を機に、日野とトヨタで役割分担を進めていく考えだ。
羽村工場では、トヨタ「ランドクルーザー250」やトヨタ/日野ブランドの小型トラック「ダイナ/デュトロ」などを生産しており、これらを新会社に承継する。トヨタの完全子会社とすることで、さらなる競争力強化を図るとともに、日野はまとまった資金を調達することでエンジン認証問題関連での金銭的負担に備える。
新会社の代表者には、トヨタの生産管理部主査だった青木是篤氏が就任する予定。6月10日付で日野に出向し、CMO(最高ものづくり責任者)付執行職に就いた。