トヨタ自動車の佐藤恒治社長は25日、福岡県の服部誠太郎知事を訪ね、4月に予定していた電気自動車(EV)向け電池工場建設に関する立地協定の締結延期を伝えた。世界的なEV需要の低迷を受けた対応。佐藤社長は2028年の生産開始時期について「需要動向を見ながら改めて相談させてもらいたい」などと説明した。
もともと4月に行う予定だった立地協定締結式は延期するが、トヨタによると電池工場を建設する計画自体の変更はないとしている。
トヨタと子会社のトヨタバッテリー(静岡県湖西市)は、福岡県が造成した約28万平方㍍の新松山臨海工業団地(苅田町)にEV向けの電池工場を建設する計画。EVの航続距離を1千㌔㍍に伸ばす次世代電池の「ハイパフォーマンス版」を28年から生産し、次世代EVに搭載する予定だ。
福岡県内には年産約43万台の能力を持つトヨタ自動車九州宮田工場(宮若市)があり、レクサス車を生産している。
(2025/3/27 修正)