日野自動車は28日、本社・日野工場(東京都日野市)の土地の一部、15.5万平方㍍を野村不動産に売却すると発表した。譲渡価格は非公表だが売却益は約340億円で、日野は2025年1~3月期業績で特別利益として計上する予定。

 同社は昨年11月に売却方針を発表していた。また23年9月には隣接する11.4万平方㍍を三井不動産に売却済み。これにより、本社・日野工場(44.8万平方㍍)の土地の6割を売却することになる。

 日野は、認証不正問題による米国当局などとの和解金として、24年10~12月期に2584億円の特別損失を計上。25年3月期は2650億円の赤字を見込む。三菱ふそうトラック・バスとの統合も予定しており、財務基盤の立て直しと経営のスリム化を急いでいる。