パブコ(アフマドヴ・ケナン社長、神奈川県海老名市)は、初めて大型トラック用ルーフベッドを開発した。早ければ5月から発売する。後発ならではの工夫で快適な居住空間を提供し、トラックドライバーの働き方改革を追い風に拡販を目指す。

 ルーフベッドは大型トラックのキャブ(運転台)上部に取り付けたルーフ内を居住空間に仕立てる製品で、トラックドライバーが睡眠や休憩を取る際に利用する。床部にベッドやマットを装備し、テーブルなどが設けられるケースも多い。ルーフベッドの市場動向についてパブコは「『2024年問題』が顕在化してきた23年からドライバーへの負担軽減と輸送効率アップの目的で需要が高まっているようだ」という。

 パブコのルーフベッド「CABUTO(カブト)」は、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)製だ。大型GFRP製品の加工が可能なサプライヤーと協議しながら製品化にこぎ着けた。製品開発本部長の髙木広取締役は「大型のエクステリアを3D(三次元)で製作するのはかなり苦労した」と語った。

 髙木取締役は、カブトの特徴としてルーフ内のデザイン性や居住性を挙げた。室内に設置したテーブルには高品質のボード材を使い、照明やUSBポートなども組み込んだ。センターコンソール内に通した送風ダクトを通してルーフ内への送風も可能だ。

 ベッドサイズは長さ1920×幅985×高さ755㍉㍍。オプションで外装に遮熱塗装も施せる。

 5月9日~11日にパシフィコ横浜(横浜市西区)で開かれる「ジャパントラックショー2024」(国際物流総合研究所主催)で初披露する。

(2024/4/26 修正)