極東開発工業は、電気トラック(EVトラック)をベースとした電動式ごみ収集車の新「eパッカー」を開発し、市販第1号車を廃棄物収集運搬業者のティエラル(杉田直人社長、香川県高松市)に納車したと発表した。三菱ふそうトラック・バスの小型EVトラック「eキャンター」に電動機構を架装し、走行中と作業中の排気ガス・二酸化炭素(CO2)排出をゼロにする環境性能を実現。その上で従来のディーゼル車同等のボディー容積、作業性を確保して実用的な車両に仕上げた。

 新しい電動式ゴミ収集車は、同社がこれまで培ってきた電動技術と架装のノウハウを生かし、車両の駆動用バッテリーの電気を使い、モーター式のePTO(動力取り出し装置)を介して圧縮装置を作動させる。機構をフル電動化することでエンジン駆動に対し騒音を1割ほど低減。早朝・夜間作業における周辺環境への配慮を図った。

 ボディー容積や投入口高さなどは、同クラスのエンジン車と同様のスペックを実現して、電動化に伴う使い勝手の悪化をなくした。

 今回納車した1号車は、ボディー容積7・1立方平方㍍の排出板押出式プレス式ごみ収集車(プレスパック)で、四国最大級の都市である高松市の商店街で事業用ごみの回収に活用する予定という。