BMXは競技人口も拡大基調

 ショーエイは、自転車競技「BMX」用ヘルメット市場に参入すると発表した。同社は一部の官需製品を除き二輪車用高級ヘルメットの専業メーカーだが、先進国におけるライダーの高齢化などを背景に新規事業の開拓に乗り出す。金型の製造などに1億円を投じ、2024年9月をめどに製品の販売を開始する。

 オフロードバイク用の技術を応用し、安全性や快適性を高めたBMX用ヘルメットを開発する。まずは日本市場で発売し、将来的には欧州への展開も検討する。同社は二輪車用で5万円以上の製品を取り扱っているが、「BMX用の上級仕様の製品と価格帯が近い」(広報)ため、収益性も維持できるという。

 同社が発表した23年9月期決算は、売上高が同16・1%増の336億円、営業利益が同17・2%増の98億円で営業利益率は29・3%だった。事業が好調なうちに新規事業を育て、将来の二輪市場の成長鈍化に備える。