トヨタ車体は7日、山口市徳地診療所(山口県山口市)での実証を経て開発した医療MaaS(サービスとしてのモビリティ)車両、「メディカルムーバー」の本格運用が始まったと発表した。トヨタ自動車「ハイエース」の車内にベッドやキャビネットデスク、遠隔診療システムなどを備え、看護師のサポートにより、医師のオンライン診療を受けられる。

 高齢化率が54.7%の同市徳地地域で医療体制強化を進めていた医師の相談を受け、トヨタ車体が商用車や福祉車両の開発ノウハウを生かして企画・製作した。昨春から約1年半、医師や診療看護師、地域住民の声を聞き、改善を進めた。同社は「今後も商用車と架装技術を組み合わせ、クルマ+αの付加価値を付与することで、さまざまな社会課題を解決する」としている。