トヨタ自動車は11月2日、電磁鋼板の特許侵害で日本製鉄に訴えられていた訴訟について、日鉄が請求を放棄したため訴訟は終了したと発表した。トヨタは中国の鉄鋼メーカー・宝山鋼鉄股份有限公司から調達する電磁鋼板について、日鉄はトヨタに3件の特許侵害訴訟を提訴していたが、2日にすべての訴訟について請求を放棄した。

電磁鋼板は電動車のモーター材料になる鉄鋼製品で、日鉄は自社特許を侵害しているとして2021年に製造する宝鋼と使用するトヨタ、輸入販売に関わった三井物産を提訴した。2年にわたり特許侵害の有無について審理が行われてきた。

日鉄は今回、トヨタと三井物産に対する訴訟の請求は放棄したが、宝鋼への訴訟は継続する。