仏ミシュランはエアレスタイヤ「ミシュラン アプティス・プロトタイプ」を配送事業大手DHLエクスプレスに提供し、シンガポールで走行を始めたと発表した。当初予定を1年前倒しして供給する。現地の配送車両約50台に装着され、「ラストワンマイル輸送」を支える。

 エアレスタイヤは空気圧補充などの点検が不要となり、メンテナンスの作業負荷を軽減できるメリットがある。ミシュランは世界で約20%のタイヤがパンクや損傷、不適正な空気圧により寿命を迎える前に破棄していると指摘。「アプティス」により年間最大2億本または200万トンの原料の早期廃棄を防ぐとしている。

 ミシュランのブルーノ・デ・フェラウディOEDM事業ディレクターは「タイヤ構造とハイテク材料の約50件の特許で、より安全なモビリティと環境保全に貢献する」としている。