1960年代に石橋寬は、米国に留学して最新のカーデザインをはじめ、工業デザインなどを学ぶ。「デザインとは単に外側をつくるのではなく、中のモノが外に出て形をつくる」「私はゼネラリストではなく、プロフェッショナルになりたかったから」など熱くデザイン論を語った。ここでの知識、経験が、新しい美術館建設にも役立っている

言うまでもなく、石橋正二郎はブリヂストンの創業者、石橋財団の創設者、名高い絵画コレクターとして政財界や美術界に大きな足跡を残し、さまざまな人物伝や伝記モノで功績が讃えられている。そして現在、創業家、創設家の三代目は石橋寬である。祖父は正二郎、父は石橋幹一郎(ブリヂストン二代目社長、石橋財団三代目理事長)という人物だが、その人柄はあまり知られていな…