日本製鉄は、次世代鋼製自動車コンセプト「Nセーフ―オートコンセプト(NSAC)」の先進材料として開発した1180メガパスカル級熱延ハイテンが、いすゞ自動車の中・大型トラックの後部突入防止装置として国内初採用されたと発表した。

 後部突入防止装置については、国土交通省がトラック後部へのもぐりこみ事故の防止と被害軽減のため、同装置の強度や取り付け位置の基準を改正している。従来は590~980メガパスカル級熱延ハイテンが使われてきたが、改正に対応するため、日本製鉄といすゞ、プレス工業の3社は成形が難しい1180メガパスカル級の適用を実現させた。

 日本製鉄は1180メガパスカル級熱延ハイテンを適用することで、軽量化と安全性能の向上だけではなく、ライフサイクルでの温室効果ガス排出量の削減に貢献するとしている。