ダイナミックマップの開発イメージ

 ダイナミックマップ基盤(DMP)、電力中央研究所(電中研)、自動車技術総合機構交通安全環境研究所(交通研)、産業技術総合研究所(産総研)は20日、運輸事業者の電気自動車(EV)などの導入に向けたエネルギーマネジメントや車両運行管理を最適化するシミュレーションシステムを共同開発すると発表した。運輸業界の脱炭素化向けにシミュレーション技術を活用して、エネルギー利用や運行管理などの最適化を目指す。事業期間は2030年度までの予定で、事業を通じて「スマートモビリティ社会の構築」につなげる。

 共同開発は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)がグリーンイノベーション基金事業に採択した。その中でDMPは、ダイナミックマップの開発を担当。シミュレーターで実際の運転と同じ状況を再現するため、高精度3次元地図データ(HDマップ)に交通規制や交通事故情報、勾配情報などを紐づける。ダイナミックマップは運行管理シミュレーションの最適ルート探索システムにも生かす予定だ。

 電中研は、EV導入による配電系統への影響を評価する解析ツールと、商用EVの走行や充電行動などを複合的に組み合わせたシミュレーションシステムを開発する。充電インフラなどの配置や電動車が普及した段階での配電系統への影響、二酸化炭素排出削減効果などの評価が可能になると見込む。

 これらのシミュレーションを運輸事業者が使いやすいように交通研が調整を行う。EVのバッテリー劣化や諸規制、課題などの調査も実施する。幹事機関である産総研は運行管理データの管理や分析、連携基盤の研究開発などを担う。