東レは12日、品質検査での不正が発覚した名古屋事業場で生産するナイロン樹脂やPBT樹脂、CF強化樹脂(トレカ樹脂)、千葉工場で生産するABS樹脂、炭素繊維強化樹脂ペレットなどの品質に関する国際規格の認証が取り消されたと発表した。

 同社は米国の第三者認証機関の規格で認証されたものと異なる樹脂製品を製造していたことが発覚した。これを受けて認証機関である日本品質保証機構が審査し、名古屋事業場で生産している5品目、千葉工場で生産している3品目について品質に関する国際規格「ISO9001」の認証を取り消した。

 また、名古屋事業場で生産している他の製品に関しても同じ品質マネジメントシステムを運用していることから、国際規格の認証が一時停止された。

 東レでは「再発防止策を確実に実行し、広く社会からの信頼回復に全力で努めるとともに、認証の再取得、一時停止解除にも取り組んでいく」としている。