完成予想図

 丸順は10日、三菱自動車向け事業が拡大していることから岡山県浅口市にボディー部品や電動化部品を製造する工場を新設すると発表した。投資額は約40億円で、2024年5月に生産開始する予定。

 新工場には大型トランスファープレス機を導入し、三菱自の水島製作所(岡山県倉敷市)をはじめとする西日本地区の自動車メーカーから、超高張力鋼板(超ハイテン材)や電動化部品などの受注拡大を図る。これによって23年度以降の次期中長期経営計画で自動車部品事業の売上高を21年実績と比べて1・5倍に増やす計画だ。

 同社は19年に三菱自の水島製作所で生産している三菱自と日産自動車の軽自動車向け部品の受注を獲得、昨年4月には岡山駐在事務所を設けて事業拡大を図ってきた。新しい生産拠点を設けることで、三菱自向け事業を強化する。

 新工場は将来の材料供給の自動化や非鉄金属に対応する設備仕様とするほか、効率的に生産できる物流導線や工場レイアウトとする。需要拡大が見込まれる超ハイテン材に対応し、人員は最小化する。同社グループのベンチマーク工場とする。

 また、工場で使用する電気は太陽光発電による再生可能エネルギーを活用して環境にも配慮する。