初出展のヒサマツホールディングスは「2024年問題」の解決と脱炭素をテーマに製品を披露する。普通運転免許証で運転可能な小型アルミバントラックは車両総重量3.5㌧未満、最大積載量2㌧未満で、全幅を1.9㍍と取り回しがしやすい設計となっている。AT限定免許でも運転できるほか、低床車を用いることで、女性や小柄な運転手でも荷物を積み込みやすいように配慮しているのも特徴だ。また、パワーゲートや3枚観音ドアや側面のスライドドアなど各種のオプションにも対応でき、車両全高を3㍍程度におさえるとともに、ボデー内高を2.15㍍確保している。女性や若手の運転手でも運転しやすい車両として、人材不足に頭を悩ます運送業界の課題解決につなげる。

 「セパレートボデー」はシャシーとボデーの脱着が可能で、大型トレーラーの貨物を脱着する構造を中型トラックに採用した。切り離したボデーは専用の支持脚(アウトリガー)を取り付けて自立させるため、荷物を積み込んだボデーだけを置くことができる。ボデーを分離した車体は、別のボデーを装着して輸送する仕組みだ。運転手にとっては荷役作業がなくなり、労働効率の向上を可能にする。また、トレーラーの運転免許や車検が不要なほか、保有車両を改造できるために導入費用の大幅な削減にもつながる。セパレートボデーを活用したドッキング輸送の効率化実証実験では7.15%のCO2削減に成功。今後は同製品の認知度を高めることで、整備事業者らに架装工場としての協力を募るなど生産力の強化にも取り組む。