スポーツ用品メーカーのミズノが、作業靴などに取り付けて足の甲や指を保護するプロテクターを開発した。20日に販売を始める。同社では労働災害を予防する商品として、自動車メーカーやサプライヤー、整備事業者などに提案していく計画。自動車の整備やものづくりの事業者向けに商品を本格的に提案していくのは同社として初めてとみられ、新たな販路の開拓で業績拡大につなげていく。新製品は初年度、3千セットの販売を目指す計画だ。
新製品の「足甲プロテクター」は、作業用シューズの上部にかぶせて取り付けることにより、足の甲や指を広範囲で保護できる。小指までカバーできる左右非対称の形状としたことで、台車などの車輪に足を巻き込む事故でも被害を抑えられるという。開発ではスポーツ用品の開発で培ったノウハウを応用し、保護できる範囲をなるべく大きくしつつ、素材に樹脂を用いることで重量を抑えた。重い部品を取り扱う生産工場や整備工場では、部品の落下などにより作業スタッフが負傷するリスクがつきまとう。新製品の採用拡大を働きかけていくことで、自動車産業に携わる労働者の安全な職場環境の実現に貢献していく考えだ。
新商品は同社の公式オンラインショップでも購入可能。発売日に先がけて11日からインテックス大阪(大阪市住之江区)で始まる大阪オートメッセにも出展する計画だ。