CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都千代田区)は、2021年10月度のCM好感度ランキングを公表した。総合ランキングではKDDIの「au携帯プラン」、「ウーバーイーツ」、日清食品のインスタント麺「これ絶対うまいやつ!」がトップスリーを占めた。自動車業類は9カ月連続で総合トップテンを逃した。

 東京キー5局でオンエアされた全CMを採録・分析するとともに、特約視聴者モニター3千人にCMの印象やその商品に対する購買意向などを聞いた。今回の対象期間の2021年9月20日~10月19日に放映された全CMは2603銘柄(前月比37銘柄増)。このうち自動車業類は68銘柄(同9銘柄減)だった。

 自動車業類では前月度に引き続き日産の企業CMが好感度業類1位となった。2位はスズキ「ソリオ」、3位は日産「ノート/ノートオーラ」となり、日産はトップスリーに2本入った。また日産「デイズ」とスバルのイメージアップCMが急浮上してトップテン入りした。

 CM総合研究所は、これらの中から日産の企業CMに注目した。女優の中谷美紀がガーネットレッドの「ノートオーラ」で夜の街をドライブするCMを引き続きオンエアしたもので、中谷が運転しながら「ボーズ・パーソナルプラスサウンドシステム」で臨場感あるサウンドを楽しむ姿に「それは、上質をまとったコンパクト」という彼女の語りを重ねる内容だ。

 20歳代や50歳以上の男性のほか、主婦層など幅広い世代から支持を得た。CM好感要因では「映像・画像がよい」に続き「商品にひかれた」や「時代の先端を感じた」のスコアが高かった。モニターからは高級感や上質なイメージに関するコメントのほか、20歳代男性からはBOSEのスピーカーに言及する感想が寄せられるなど、上質さをまとったコンパクトカーへの期待感を表す結果となった。