ホンダは11日、従業員のアイデアを基に新規事業を創出する独自のプログラム「イグニッション」を通じたベンチャー企業「あしらせ」を設立したと発表した。あしらせは、視覚障がい者の歩行をサポートするシューズイン型ナビゲーションシステムを開発する。
イグニッションは社会課題を解決するための事業を創出するため、2017年にホンダが開始したプログラム。従来は社内での事業化を対象としていたが、20年以降は社外での起業も対象となり、今回初めて同プログラム発のベンチャー企業が生まれた。
あしらせが開発するシューズイン型ナビは、GNSSの測位情報とユーザーの足元の動作データをスマートフォンに送り、誘導情報を作成。その誘導情報を靴にフィードバックし、靴内に搭載した振動モーターを動かし、進行方向などの情報を視覚障がい者に伝える。
イグニッションの審査委員長を務める水野泰秀常務執行役員はこのプラグラムを通じて「ホンダのチャレンジングスピリットをさらに活性化したい」と述べた。