東芝は、独自技術で衣服のボタンに内蔵できる超小型のブルートゥースモジュールを開発したと発表した。サイズは4mm×10mmで、重さは約0.09g。スマートウォッチなどのウェアラブル端末による健康管理の利便性向上のほか、新型コロナウイルスを踏まえた工場などでのソーシャルディスタンス確保の効率化などで活用できると見込む。2022年の量産開始を目指す。
ブルートゥースモジュールは機器間の通信に使う部品で、ウェアラブル端末などに使用するため小型化が求められている。同社はモジュールを覆うメタルケースにレーザーで溝を掘り、アンテナとする「スロットアンテナ」の大部分をモジュールの上面に配置する独自技術で、アンテナと不要な電波を出さないためのメタルケース「シールドパッケージ」の一体化に成功した。シールドパッケージの生産には既存製造技術を流用でき、低コストでの製造も可能という。
製造現場では、ソーシャルディスタンスの効率化のほか、生産管理や設備の故障検出、工具管理などに利用できると見込む。
