日本精工は、生産設備などで直線運動を案内する「NSKリニアガイド」において、走行寿命を標準シリーズに比べ2倍に高めた新機種を開発したと発表した。転動体が移動する溝に靭性(ねばさ)を持たせる独自の熱処理技術で、長寿命化と世界最高レベルの動定格荷重を実現した。生産設備の信頼性や生産性の向上に貢献できるほか、設備のサイズダウンや省エネルギー化も可能にするという。4月に発売し、2026年度に売上高60億円を目指す。
リニアガイドは、スライダーが転動体(ボール)を介してレール上を移動する。半導体製造装置やマシニングセンター、駅のホームドアなどに使用する。スマートファクトリー化の加速で、装置にはタクトアップや昼夜連続稼働による生産性の向上、小型化による省エネルギー化で高い信頼性や長寿命化が求められている。