アイシン精機の伊勢清貴社長(同社提供)

 アイシン精機の伊勢清貴社長は、2030年度までに電動化部品の生産を「二酸化炭素(CO2)フリー」のエネルギーで賄う方針を明らかにした。再生可能エネルギーの利用量を増やすほか、生産工程で発生するCO2を回収・再利用する技術を開発して導入する。全方位で取引するメガサプライヤーとして、カーボンニュートラルへの取り組みを加速させる必要があると判断した。

 このほど開いたオンライン会見で表明した。50年にグループ拠点からのCO2排出ゼロを目指す同社は昨年3月に「エネルギー戦略会議」を新設し、カーボンニュートラルへの取り組みを強化。この中でまず、25年度までにハイブリッド用変速機と「eアクスル」=写真=の生産をCO2フリー化し、30年度までに電動化全部品に広げる目標を掲げた。商品面でも、同年度までに電動化部品の売上高を50%以上(今年度目標は13%)に引き上げる。

 同社が電動化部品のCO2フリー化を急ぐ背景には、新車の環境評価にライフサイクルアセスメント(LCA)の概念が広がり、独フォルクスワーゲンなど欧州勢が取引先にCO2削減を求め始めたことがある。伊勢社長は「欧州のカーメーカーが『今後は製造でCO2フリーじゃないとモノを買わないよ』ということに対する危機感が非常にある」とも語った。

 伊勢社長はまた、アイシン精機とアイシン・エィ・ダブリュ(AW)を経営統合して今年4月に発足する新会社「アイシン」について「実質的には今年1月から新体制で動く」としたうえで「グループ経営が本当に成り立つかどうかが2社の統合だと思う。良い意味での試金石として取り組んでいきたい」と決意を語った。また「〝移動〟に感動を、未来に笑顔を。」をキャッチコピーとした新会社の経営理念やロゴ、ブランドスローガン「We Touch the Future」も公表した。