新型フィットのテコ入れも(写真はイメージ)

 ホンダは、2021年度の国内販売見通しを68万5千台に設定し、販売会社に伝えた。新商品では次期型「ヴェゼル」の投入を控えるほか、新型「フィット」のデザイン性を向上した特別仕様車などを発売する予定。新商品の投入に加え、デジタルツールの活用を加速し、新車需要の喚起を図る。

 12月中旬に販売会社向けに開催した方針説明会で伝えた。コロナ禍で落ち込んだ受注状況は回復傾向にあるものの、新型コロナの感染再拡大による新車需要への影響が不透明なことも踏まえ、ホンダ車の保有を維持していくための指標としてきた「70万台」を下回る水準に設定した。20年度通期は60万~65万台程度で着地するとみられ、計画通りに推移すれば3年連続で70万台を割り込むことになる。

 新商品では、ヴェゼルを約7年ぶりに全面改良する。ヴェゼルは13年の投入以降、コンパクトSUV市場で高いシェアを維持してきたが、20年にトヨタ自動車が「ヤリスクロス」、日産自動車が「キックス」を投入し、競争環境は激化する。全面改良を契機にSUV市場でシェア向上を図る。

 また、フィットは新型で採用したグリルレスのフロントデザインに対するユーザーの評価が分かれたため、エクステリアデザインを変更した特別仕様車を投入し、テコ入れを図る考えだ。ホンダはSUVやコンパクト、軽自動車、ミニバンの各カテゴリーでモデル別のシェアトップを目指す考えを示しており、今月25日にマイナーチェンジして発売する「N-BOX(エヌボックス)」の拡販にも注力する。新商品の投入とともに、オンライン販売などのデジタルツールを新規客の獲得や顧客グリップ力の強化に活用し、販売や保有台数の拡大を図る。