エッジAIカメラで異常画面の検出精度を向上させる(写真はイメージ)

 JVCケンウッドは、ドライブレコーダー検品工程で、カメラ側で人工知能(AI)処理するエッジAIカメラを活用した自動化ソリューションシステムの稼働を開始すると発表した。同社のアプリケーションを搭載したエッジAIカメラで、人間の目では見過ごしてしまう異常画面を検出することで製造の効率化を図る。

 エッジAIカメラとは、サーバーやクラウド側で映像・画像のAI処理を行う従来型のカメラとは異なり、カメラ側でAI処理を行う。処理結果のみをサーバーやクラウドに送信するため、処理スピードの向上と情報漏洩リスクの低減が期待できる。同社は9月、ビズライト・テクノロジー(田中博見社長、東京都千代田区)製のエッジAIカメラの取り扱いを開始し、製造現場向けに「エクセンサーズ」として展開してきた。

 このエッジAIカメラを用いた先行実証実験として、ドライブレコーダー検品工程の一部(液晶画面の異常検知)の自動化ソリューションの検討を進めていた。

 新たに稼働させる自動化ソリューションでは、ドライブレコーダーの液晶画面に表示される27fps(1秒間に27フレーム)のテスト映像から1フレームの異常な画面を検出し、その画像をサーバーに保存する。また、異常画面を検出した際には警告灯を点灯して報知するため、作業者は別の作業に対応できるなど工数の削減を実現する。新ソリューションの応用として、任意の時間内における映像変化の検出により、侵入検知や遠隔監視としての利用も可能だ。