ヤリスHV(欧州仕様)

 マツダは、環境規制に対応するため、トヨタ自動車「ヤリス」のハイブリッド車(HV)をOEM(相手先ブランドによる生産)調達し、欧州で販売すると発表した。企業間で二酸化炭素(CO2)を合算して計算する「プーリング」もトヨタとの間で継続し、規制対応を図る。

 9日に一部施策を修正して発表した中期経営計画にトヨタとの協業に関する具体策を盛り込んだ。決算説明会で藤原清志副社長は「小型車は当社の収益が厳しい領域。規制対応と競争力向上につながる」とヤリスHVをOEM調達する理由を述べた。

 具体策では、欧州での協業のほか、米国でアラバマ州の新工場で生産する新型SUVにトヨタハイブリッドシステム(THS)を採用することや中国でTHSを搭載したモデルをマツダが販売する方針も示した。協業を強化し、各国で厳格化する環境規制の対応を急ぐ。