表彰状を手にする研究開発本部研究第一部の角田昌也部長(写真右)と内藤正登課長

 住友ゴム工業がスーパーコンピューター「京」を活用した取り組みが、革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ(HPCI)利用研究課題優秀成果賞を受賞した。8つの受賞課題が受賞したが、民間企業は同社のみ。同社の研究開発本部研究第一部の内藤正登課長が行った取組内容のプレゼンテーションと、受賞式がオンラインで開かれた。

 同社は「タイヤ用ゴム材料の大規模分子動力学シミュレーション」をテーマに京を活用した。安全性と低燃費、省資源を両立する製品づくりのために、材料の構造をナノレベルで解析して分子の動きを理解する必要があり、「京を使った大規模なシミュレーションが必要だった」(内藤課長)と振り返った。研究では、ゴムのシリカとカップリング剤の結合の仕方で、材料の強度に与える影響を明らかにした。

 同社では、京の共用が開始した2012年秋から、19年8月の使用終了まで毎年活用していた。従来から社内であらゆるシミュレーションを経験していたが、「京でのシミュレーションを確立するまでに1年半かかった」(同)と苦労話も打ち明けた。

 理化学研究所と富士通が共同開発したスパコン「富岳」の利用については「現在プランを立てている」(同)とコメントした。