パナソニックインダストリアルソリューションズ社(大阪府門真市)は、映り込みを低減したアンチグレアタイプの車載ディスプレー用反射防止フィルムを製品化したと発表した。コストパフォーマンスに優れた製法で、反射率0・5%以下の低反射特性を実現した。また、車室内の厳しい環境下でも、変色や膜剥がれが少なく、高い耐候性を持つ。すでにサンプル出荷を始め、量産は2021年4月を予定する。

 新製品は、基材フィルムにコーティングし乾燥、硬化させて成膜するウェット製法を採用し、低反射特性を実現した。生産リードタイムが短く、コストパフォーマンスに優れた製法だという。また、独自の光学材料設計によりフィルムの赤外線透過率が90%を超えるため、ディスプレー周辺にドライバーモニタリングシステムの赤外線センサーを配置する場合に、フィルム越しに検知に必要な光量を確保できれば、センサー部を覆ってフィルムを張り付けても機能を阻害しない。センサー受光部の穴開けなどの加工を施す必要がなく、工程削減やデザイン性の向上に寄与する。