コンビニエンスストア大手3社による店舗への共同配送の実証実験が8月1日にスタートする。東京の臨海副都心などの計40店舗を対象に、系列を超えて同じトラックが商品を届ける。内閣府が主導する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)による取り組みの一環で、スマート物流の実現によって省人・省力化による高効率な物流システムの社会実装を目指す。厳しい競争関係にあるコンビニ各社での共同事業は極めて珍しい。ドライバーの人手不足など物流にかかる共通の課題解消に連携して取り組むことで、重要な社会インフラとなったコンビニの持続的成長につなげる狙いだ。

 今回の実証実験は、セブン―イレブン・ジャパン、ファミリーマート、ローソンのコンビニ大手3社が1週間の期間限定で実施する。各社が千葉県市川市に所有しているそれぞれの物流センターで店舗別に商品を選別。これを東京都江東区にある佐川急便の大型拠点に集め、ここから小口配送するトラックが出発する。倉庫内での作業や店舗への実配送は日本通運が手がけるなど、物流業界からもさまざまな事業者が関わる大型プロジェクトとなっている。

 コンビニ各社はこれまで、配送網を独自で構築してきた。しかし、昨今の人手不足問題に加え、「地域によっては(車両の)積載率が高くなく、走行距離が延びるところもある」(セブン―イレブン・ジャパン)としており、コストや環境負荷が増す問題も出ていた。実証実験の事務局では共同配送により、トラックの台数を3割程度、積載率で2割程度改善できると試算している。実証実験で見込み通りの効果が出せるか、検証していく方針だ。

 コンビニ各社やSIPでは物流効率化により、ユーザーだけでなく、加盟店への還元につながるとみている。さらに、災害発生時の物流機能の維持にも役立てられるとしている。このため、今後も配送する商材の拡大や地域の変更なども念頭に置きながら、実証実験をステップアップしていきたい考えだ。