政府は3日、65歳以上の高齢ドライバーを対象にした「サポカー補助金」の申請受付を9日から開始すると発表した。緊急自動ブレーキやペダル踏み間違い時加速抑制装置などを備えた新車の対象車種は、2019年12月23日以降に登録・届出された車両にさかのぼって申請を受け付ける。中古車の対象車種と、後付け装置の取り付けなどを行える「後付け装置取扱事業者」は6日に公表する予定。政府はサポカー補助金の活用で、安心かつ安全なクルマの普及を後押しし、社会問題になっている高齢者の交通安全対策の加速につなげる。

 サポカー補助金の対象になる新車は2019年12月23日に公表済み。これ以降に追加された車種については、対象車種として認められたタイミングから適用する。中古車は6日に明らかにする対象の車種やグレードを、9日以降に登録・届出した車種に補助金を交付する。後付け装置に関しても、6日に発表する取扱事業者で9日以降に販売・取り付けしたものが対象になる。

 実際の申請は次世代自動車振興センターが受け付ける。申請書に加え、19年度中に満65歳以上のドライバーであることを証明する運転免許証や、車両や後付け装置の購入が分かる領収書の写しなどの書類の提出を求める。

 サポカー補助金の導入が明らかになって以降、関係省庁などにはユーザーや販売店からの問い合わせが急増しているという。関心が高まる中で、申請スタート直後は受付が混雑することが予測される。同センターでは適切な審査体制を整えていくことで、早期の補助金交付を目指す方針だ。

 閣議後の記者会見で梶山弘志経済産業相は「サポカーの市場導入を加速させ、高齢運転者の交通安全対策に取り組む」と述べた。赤羽一嘉国土交通相も「高齢運転者による交通事故は政府を挙げてあらゆる施策を導入すべき喫緊の課題」とし、政府としてサポカーの普及に力を尽くす考えを示した。