東京都は、来年1月2~3日に開催される「東京箱根間往復大学駅伝競走」で、走者を先導する警視庁の白バイのベース車両にホンダの新型電気二輪車(EVバイク)「WN7」を採用した。ホンダは同車両を4台貸与し、1区(往路)と最終の10区(復路)の都内走行区間で使用する。19日、都庁(東京都新宿区)で白バイの披露会が行われ、小池百合子東京都知事らが出席した。
東京都は2050年までのカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)の実現に向けて、35年までに都内で販売するすべての新車を100%非ガソリン化する目標を持つ。国民からの注目度が高い箱根駅伝で車両を走行させることで、EVバイクの普及に向け機運を高めていく。式典で小池都知事は「(EVバイクは)音が無く、デザインもスマート。脱炭素化のPR活動に活用する」と語った。
東京都がマラソンや駅伝などの先導車として使用していたEVバイクの白バイは、これまで独BMW製だったが、今回初めて日本メーカー製を採用した。ベース車に赤色灯などを取り付け、白バイ仕様に仕上げた。箱根駅伝終了後の活用は未定という。
ベース車両のWN7は、ホンダ初のスポーツモデルのEVバイク。伊「EICMA2025(ミラノショー)」で発表され、ホンダが国内で公開するのは今回が初めて。9.3キロワット時の固定式リチウムイオン電池を搭載し、航続距離は140キロメートル(WMTCモード)を確保した。最高出力は50キロワットで、排気量600㏄のガソリンエンジン車と同等の性能を持つ。熊本製作所(熊本県大津町)で生産を予定し、まずは欧州で展開する。国内での販売は未定としている。



















