「お言葉ではありますが、軍では報復のための作戦は理性を欠き、失敗すると厳しく戒められております」。イランの誤射によるウクライナ旅客機の撃墜で、この言葉を思い出した◆小説「不毛地帯」(山崎豊子著)の主人公、壹岐正が上司である大門一三社長の「弔い合戦のつもりで頑張ってくれ」に反発した苦言だ。壹岐は元大本営参謀の肩書を持ち、戦後、総合商社に入社したとい…