トヨタ「ヤリス」
日産「ノート」

 2020年の新車市場は、コンパクトカーが需要拡大の鍵を握りそうだ。今年2月にトヨタ自動車が新型「ヤリス」を発売予定で、ホンダもほぼ同じタイミングで「フィット」を全面改良する計画。ヤリスは前身の「ヴィッツ」から数えると約10年ぶりの全面刷新。4代目となる新型フィットも約7年ぶりのニューモデルとなる。発売当初に比べ、足元の販売台数は少なくなっている状況だが、それでも登録車の人気ランキングではベスト10の常連だ。新型車に切り替わることで販売の勢いが増すのは間違いなく、市場拡大の起爆剤になる可能性も高い。

 新型車を中心に、コンパクトカー市場が刺激されれば、既存モデルの需要拡大も期待できる。日産自動車の「ノート」は同社の電気自動車技術を生かしたハイブリッド車「eパワー」の人気が根強い。足元では需要が一巡した感はあるものの、ライバル勢が動き出せば再び注目を集めることも考えられる。

 また、国内市場で最もコンパクトな軽自動車は、今年も高いレベルで推移するとみられる。今の軽人気を支えているスーパースペース型は、今年もニューモデルの投入が予定されている。登録車と合わせ、小さなモデルの動向が今年の新車市場の先行きを左右しそうだ。