スペースジェット

三菱重工業の航空会社の三菱航空機は、トランス・ステーツ・ホールディングス社(TSH)が「スペースジェット」(旧MRJ)の注文100機をキャンセルしたと発表した。

三菱航空機では、TSHから「スペースジェットM90」を確定50機、オプションで50機の合計100機を受注していた。TSHが米国での機材に関する制限が想定していた通り緩和されなかったことを理由に注文を取り消したという。スペースジェットの度重なる開発の遅れも原因と見られる。

今後、TSHとは米国の規制に適合するように開発している「スペースジェットM100」の受注獲得に向けて交渉していく。

M90は座席数が90席。米国航空会社の労使協定で決められている地域路線の座席数制限が緩和されることを想定していたが、実現しなかった。三菱航空機は今後、座席数70席のM100の受注獲得に力を入れる。

スペースジェットM90の受注は387機から287機に減少した。スペースジェットはこれまで、5回にわたって納入時期を延期してきた。初号機の納入は現在、2020年夏になる予定だが、さらに延期になる可能性も指摘されている。