量産車として世界で初めて四輪独立懸架を採用したメルセデス・ベンツ１７０

古代から人々が利用してきた馬車には、１４世紀まで懸架装置（サスペンション）が装備されていなかった。左右の前後輪を車軸に直結していたため、荒れた道路の凹凸が車体を大きく揺らし、横転することも頻繁だったという。中国前漢に文学者の賈誼（かぎ）が文帝に上奏した「前車の覆るは後車の戒め」という言葉からも、横転事故が珍しくなかった当時の様子がうかがえる。こう…