山本ヂーゼル工業(山本裕社長、静岡県富士宮市)は、従業員22人のうち6人が20歳代と若年層が厚い年齢構成を持つ一方、勤続40年以上のベテラン社員も複数人存在する。高い定着率と従業員満足(ES)を維持するためには、「各部門が連携した組織全体の取り組みが不可欠」(山本社長)と話す。
同社は残業がほとんど発生しない効率的な作業マネジメントを実践しながら、2026年2月期は過去最高の業績を上げた。「粗利益を重視した付加価値の高い仕事を増やし、ベテランと若手の仕事の分配を最適化させ、チーム全員で内容の濃い仕事を行っている」(同)という。
高効率化への活動は工場内部にとどまらない。受け付け部門の業務改革を推進し、土曜作業を指定する取引先に、平日入庫を促すといった改善策にも力を入れた。その結果、各社員の希望をバランスさせた有給休暇の申請対応を実現できているという。
社員からは同社の魅力について「家族のような間柄」(60歳代女性)、「待遇や居心地、全てが程良く満たされている」(20歳代男性)、「就業時間は業務に集中し、テキパキと作業に当たり、終業時刻になるとさっと帰るという、プロフェッショナルに徹する風潮」(40歳代男性)などの意見が聞かれた。これらの声から、職場の雰囲気や仕事に向かう姿勢、オンオフのメリハリがうかがえる。
全般的には「良好な人間関係」を挙げる社員が多く、その背景には高い収益力などに支えられた安定経営があるとも言える。山本社長は「とにかくやれることに全力を尽くす。経営者の意気込みが求められる」としている。先期はバックヤードを拡充する設備投資を実施し、入庫車両の取り回しの円滑化を図った。より働きやすい職場づくりと、それに伴う一層の収益体質の強化を目指し、さらなる環境整備を進めていく。
〈山本裕社長コメント〉
夜遅くに工場や事務所に明かりがついていたら、昔は「頑張っているな」と思ってもらえたかもしれない。しかし、今は違う。時代に即した経営に努めている姿を、地域の方々に具体的な行動で示すことを心掛けている。現在の整備事業者に対する理解を広め、業界全体の持続的な発展にもつなげていきたい。
(中部支社・吉田 裕信)







