太陽自動車(松岡視己洋代表、群馬県太田市)は、車両販売からメンテナンス、板金塗装(BP)、保険など車に関する全般を支える〝トータルカーライフサポ―ト〟を事業戦略に掲げている。それらの事業を支えるデジタルトランスフォーメーション(DX)には、2020年ごろから本格的に着手した。新たに経営管理室を立ち上げ、整備士の金井政諭リーダーが専任でフロント業務の効率化に取り組んだ。
同社のフロント担当者は、顧客対応と同時に処理すべき事務作業に多くの時間を要しているのが課題だった。太田店では4、5人で1日約150組もの入庫受け付けに対応。「本来は次回点検の予約も獲得し、(要望などを)言い残したまま帰すことがないように接することが理想のフロント像」(金井リーダー)と考えていたが、事務作業に追われ難しかったのが実情だった。
そこで着手したのは、人の代わりにパソコン操作を自動化するソフトウエアのRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の活用だった。自動化プログラムの作成はコンサルティング会社の支援を受け、実装したという。金井リーダーも情報処理やプログラム関連の学校の出身で、この知見も生かした。
同店の入庫客はメンテナンスパックの利用者が多く、会計が生じない場合も少なくない。このため、事務作業は来店時にその場で処理せずに、夜間にRPAで基幹システムに自動入力される仕組みとした。これにより、営業時間内に行う必要がある事務作業を大幅に圧縮できたという。この効果は、スタッフ2人分の労働力に相当するという。
余力は顧客対応の充実などに振り向けられるようになり、業績の向上にもつながっている。
〈金井政諭経営管理室リーダーコメント〉フロント業務でコンピューターができることは任せて、お客さま対応に専念できる環境をつくることで、親身な対応につながり、アンケートでも良い評価をいただけている。ウェブ予約の管理システムのDXにも着手しており、現場からの要望に応えていけるよう取り組んでいる。
(清水 泰典)







