連載「新人歓迎 自動車業界入門2026」(41)自動車検査登録制度

自動車は買っただけでは公道を走ることができません。型式や所有者などの情報を国に登録し、交付を受けた車検証(自動車検査証)とナンバープレートを入手する必要があります。その後も、定期的に国か国の委託を受けた工場での車検(自動車検査)が義務付けられています。この2つを合わせて「自動車検査登録制度」と言います。

自動車の登録は、不動産のように所有権を公的に証明する目的のほか、リコール(回収・無償修理)の通知や犯罪捜査、不正輸出や不法投棄の防止にも役立っています。

現在の車検証は電子(ICタグ)化が進み、ハガキ大のサイズになりました。登録などのデータをリアルタイム処理する「自動車登録検査業務電子情報処理システム(MOTAS)」は、2028年1月に大規模更新が実施されます。ペーパーレス化やキャッシュレス化、「自動車保有関係手続きのワンストップサービス(OSS)」の改良が進む予定です。

軽自動車はかつて車検がなかったこともあり、法的には登録ではなく、届け出という扱いです。排気量660cc超を「登録車」、軽を「届け出車」と呼ぶのはこのためです。情報管理システムや検査場も別々です。

車検は、国が定める安全性や環境基準に適合しているかを確認する制度です。新規検査や継続検査、改造時に受ける構造等変更検査、臨時検査や抜き打ちの検査(街頭検査)などがあります。一般的な車検は継続検査を指し、自家用乗用車は初回登録から3年、それ以降は2年ごとに受けます。車検満了日を示すステッカー「検査標章」はフロントガラスの上部右側に貼付します。

衝突被害軽減ブレーキなど、目視ではチェックできない装置が増えたため、2年前からOBD(車載式故障診断装置)検査も加わりました。 国の試験に合格したスキャンツール(外部故障診断機)で読み出した故障コード(DTC)を、自動車メーカーが提供するDTC情報と照合する形で検査します。

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