日産、英国工場で中国チェリー車の受託生産へ検討開始 2027年度の生産視野に 低迷する欧州で稼働率確保

  • 自動車メーカー
  • 2026年6月4日 10:20

日産自動車は6月3日、英サンダーランド工場で中国・奇瑞汽車(チェリー)の乗用車の受託生産に向けた検討を始めたと発表した。チェリーの英国法人と、法的拘束力を伴わない覚書を締結した。生産開始は2027年度になる可能性があるとしている。

受託生産は経営再建計画「Re:Nissan」の一環。日産は5月、2本ある同工場の生産ラインを第2ライン1本に集約し、稼働率の向上を目指す方針を明らかにしていた。空いた第1ラインを活用し、英国向けチェリー車の生産を検討する。工場従業員は日産が雇用し続け、生産設備も日産が所有し続ける方針。日産は今後、欧州で900人規模の従業員を削減する方針だが、生産ラインなどは対象外としている。

日産のマッシミリアーノ・メッシーナAMIEO(アフリカ、中東、インド、欧州、オセアニア地域)マネジメントコミッティ議長は「今後数カ月にわたり協議を進め、両社に最適な枠組みをまとめていくことを期待している」とコメントしている。

サンダーランド工場は1986年に稼働。近年は電気自動車(EV)など電動車の生産拠点として整備してきた。調査会社マークラインズによると、年間60万台の生産能力に対し25年の実績は27万3174台で、稼働率は45.5%にとどまっている。

チェリーは日産から南アフリカ工場も取得する方針で、手続きを進めている。英国ではSUVを4モデル販売しており、プラグインハイブリッド車(PHV)とガソリン車を展開している。英国自動車製造者販売者協会(SMMT)によると、チェリーの英国での4月の新車販売台数は2900台で、市場シェアは1.94%。低価格を武器に急成長しており、仏シトロエン(2558台)やホンダ(1155台)を上回っている。

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