自動車競技用部品の開発・製造などを手掛ける企業で組織する日本自動車レース工業会(JMIA、奥明栄会長)が、「人とくるまのテクノロジー展2026横浜」で、次世代フォーミュラマシンを初公開した。JMIAが国内モータースポーツ産業の振興を目的に進めている「ネクストフォーミュラプロジェクト」(NFP)のプロトタイプ車両で、加盟企業50社が協業して開発した。レーシングカー製造の世界シェアでは、伊ダラーラ社など海外企業が大半を占める。JMIAはNFPを通じてレーシングカーの国産化を進めることで、モータースポーツ産業の発展を促すとともに加盟企業の技術力向上や人材育成に結び付ける。
JMIAが開発した車両は「JNFP-1」。エンジンはトヨタ自動車とホンダ、トランスミッションは戸田レーシング(戸田憲吾社長、岡山県倉敷市)、シートはブリッド(高瀬嶺生社長、愛知県東海市)、ブレーキはエンドレスプロジェクト(花里亮拡社長、長野県佐久市)などが供給する。炭素繊維複合材料を使ったカーボンコンポジット製のモノコックは東レ・カーボンマジック(奥明栄社長、滋賀県米原市)が製造。基幹部品の国産化にこだわり、国産化率は90%以上に達している。
プロジェクトは2024年にスタートした。車両開発に当たっては、加盟各社が自社の技術やノウハウを持ち寄った。設計から部品の製造・加工、解析、シミュレーション、車両組み立てまで、すべての工程を加盟企業の強みを生かして分担した。開発に携わった東レ・カーボンマジックの萱原淳一氏は「日本国内で日本人によって国産トップフォーミュラマシンが完成した。ものづくり企業各社の挑戦を国内モータースポーツ産業の振興につなげたい」と話した。
実走テストは今夏から行う。マシン性能の熟成や設計改良を進め、今後3年をめどに国内レースに加えて海外展開も視野に入れ、トップフォーミュラカテゴリーでの採用を目指す計画だ。
JMIAの奥会長はNFPの意義について「トップフォーミュラマシンの開発に携われることで加盟企業において社員のモチベーションアップにつながっている」と話した。




















