連載「新人歓迎 自動車業界入門2026」(7)ADAS(先進運転支援システム)

FF(前輪駆動)にHV(ハイブリッド車)、ABS(アンチロックブレーキシステム)―。自動車に関連する用語は英語の略称が多く用いられます。ADAS(エーダス)もそのひとつ。「Advanced Driver Assistance Systems」の頭文字が語源で、日本語では「先進運転支援システム」です。

最初に誰が提唱したかははっきり分かっていませんが「システム」という呼び名の通り、技術の進歩でさまざまな運転支援装置が生まれるにつれ、総称としてエンジニアの間で用いられるようになりました。米国自動車技術協会(SAE)は、自動運転区分を策定する中で、ドライバーが運転責任を負う「レベル1」(運転支援)から「レベル2」(高度な運転支援)の支援装置をADASと位置付けています。

もっとも自動車メーカー各社は、独自の名称でADASをアピールしています。スバルの「アイサイト」が有名です。もともと衝突被害軽減ブレーキ(AEBS)からスタートしましたが、今は後退時やペダル踏み間違い時の安全などにも目配りする統合技術です。このほかにも「トヨタセーフティセンス」(トヨタ自動車)、「プロパイロット」(日産自動車)、「ホンダセンシング」(ホンダ)、「インテリジェントドライブ」(メルセデス・ベンツ)などがあります。ちなみに、ステアリングから手を離したりできる機能については「アイサイトX」(スバル)、「アドバンストドライブ」(トヨタ)、「ホンダセンシングエリート」(ホンダ)など、さらに差別化した名称を用いる例が多いようです。

日本ではこのほか、旧運輸省(国土交通省)が名付け親のASV(先進安全自動車)、高齢運転者の事故対策として政府が2017年に定義した「安全運転サポート車(サポカー)」などの名称があります。

ただし、ADASはどんな時でも事故を防いでくれるわけではありません。装置の使い方や限界を知り、正しく用いることが大切です。

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